健康・長寿の10か条

  • ゆっくり食べよう よく噛んで、腹八分目で箸をおく
  • お魚と大豆製品欠かさずに、野菜果物バランスOK
  • 毎日歩こう30分、足腰きたえて長寿への道
  • 早寝・早起き、タバコは吸わない、お酒もほどほど健康の秘訣
  • 頭を使ってボケ防止、毎日明るく夢を持て
  • 眠れない、食欲がない、元気がない、心の風邪か まず相談
  • ストレスためずによく眠り、過労をさけて休養を
  • うがい・手洗い習慣付けて、防ごう風邪やインフルエンザ
  • あなたの健康家族の宝、すすんで健診、自己管理
  • いつでも何でも相談できる、かかりつけ医を持ちましょう

さて、江戸時代の本草学者、儒学者貝原益軒(1630-1714)は1713年「養生訓」を出しており、中国の養生書と自分の体験に基づいて精神、肉体の両面から日常的健康法ばかりではなく、人間はいかに生きるべきかを述べております。その中で、「養生の術は、先ずわが身をそこなふ物を去べし。身をそこなふ物は、内慾と外邪となり。内慾とは飲食の慾、好色の慾、睡の慾、言語をほしいままにするの慾と、喜・怒・憂・思・悲・恐・驚の七情の慾を云。外邪とは転の四気なり。風・寒・暑・湿を云。内慾をこらえて、すくなくし、外邪をおそれてふせぐ。是を以て、元気をそこなわず、病なくして天年を永くたもつべし。」とあり、心がけ次第で天寿をまっとうできるといっております。

「健康・長寿の10か条」は「養生訓」と基本的に異なっているとは思われません。今日、大多数の国民は物質的には満たされており、望めばなんでも手に入れることが出来ることや医療の進歩により、平均寿命は飛躍的に延びた代わりに、生活習慣病・メタボリックシンドローム、がん、認知症が大きな問題となってきております。慾があったからこそ物質的繁栄が得られたのですが、それによるマイナス面もでてきたわけです。個人の欲望を抑えるのは非常な困難を伴いますが、健康長寿を目指すためには是非必要なことであります。そこで、日本の現状を加味した10か条の標語を作ったわけです。

また、健康・長寿の標語に関しましては、江戸中期に尾張藩士で俳人の横井也有(1702-1782)が健康十訓をだしており、現在も日本各地でこの健康十訓が利用されておりますのでご紹介します。

1.少肉多菜、2.少塩多酢、3.少糖多果、4.少食多齟、5.少衣多浴、6.少車多歩、7.少煩多眠、8.少念多笑、9.少言多行、10.少欲多施と生活習慣改善による健康維持の考え方が分りやすく簡潔に示されており、現代にも通用する内容であることは驚きであります。

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